アンヴィル!~夢を諦めきれない男たち~
ようやく観てきました!カナダのヘヴィメタ・バンド、アンヴィルのドキュメンタリー映画です。
映画は1984年の日本から始まります。西武球場に集まった、熱狂的な大観衆の前で演奏する若きアンヴィル。「SUPER ROCK '84 in Japan」というイベントの一幕です。そこにメタリカやアンスラックス、メガデス、ガンズ&ローゼズといった超有名バンドのメンバーが、アンヴィルを褒め称えるコメント映像が入ってきます。へー、アンヴィルって凄いバンドなんだ。
その84年のライヴでアンヴィルと共演したボン・ジョヴィやホワイト・スネイク、スコーピオンズの映像も流れた後、こんな字幕が出ます。
「どのバンドも、何百万枚もレコードを売った。アンヴィル以外は……」
アンヴィルは、全然ウケなかったのです。
そして舞台は現在のカナダへ。ヴォーカリストのリップスは、給食配達の仕事をしながらアンヴィルを続けています。活動歴は30年を超え、オリジナル・メンバーはリップスと14歳の時からずっといっしょにやっているドラムスのロブ(職業:建築作業員)が残るだけ。(ちなみに、サポートのギタリストとベーシストは小さいころからのアンヴィルのファンで、「アンヴィルに入ってるなんて信じられないよ!」とか言っています)
リップスは語ります。「アンヴィルでは収入を得られないけど、喜びを与えてくれる。だから俺は生きていけるのさ」と。数十人の客の前でライヴをやり続ける彼らに、待望のヨーロッパ・ツアーのチャンスが巡って来るのですが……
以降の大まかなストーリーは予告編をご覧下さい(割とネタバレしてますが)。
これは映画「レスラー」のバンド版というか、先日ご紹介したRHYMESTER“ONCE AGAIN”とほぼ完璧にシンクロしているというか。
理想と現実のあまりにも大きなギャップの中、50代を迎えてもなおバンドを止めようとしないリップスとロブ。これがフィクションならいいのですが、残念ながらドキュメンタリーです。リップスとロブがマジで罵り合うシーンとか、ライヴで本当に客がいない(2000人規模の会場で客が5人)とか、レコード会社にけんもほろろの対応をされるとか、レコーディング費用を稼ぐためにメンバーがバイトするとか、飛行機を待つために空港で雑魚寝とか、笑いながらも泣けるようなシーンの連発です。
30年バンドでストラグルしてきただけあって、劇中における彼らの言葉は切実で、重みがあります。真理を突いています。でも現実は無情なのです……ある出来事が起きるまでは。
突っ込みどころもありますが、素晴らしい作品だと思います。「メタルは好きじゃないから」という理由で観ないのはもったいない。すべての音楽好き、映画好き、ドキュメンタリー好きにお薦めしたいです。
あと、このおっさんたちを女の子3人に換えて、音楽をエレクトロ・ポップにすればPerfumeになると思います。多分……。
そうそう、六本木ヒルズのTOHOシネマズで観ましたが、上映後に拍手が起こっていましたよ。「THIS IS IT」に続いて人生二度目の経験でした。



































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